4/1と4/2(現地時間)で行われたチャンピオンズリーグ(以下CL)準々決勝1st.legの結果で一番驚いたのは、チェルシーがフェネルバフチェ(以下フェネル)に2-1で破れたこと。
ということで、どちらもご贔屓のチームじゃない(どころかチェルシーは我が?アーセナルをこの間1-2で逆転で敗戦に追い込んだ憎きチーム)んで、観る気はなかったんだけど、意外な結果(どうせチェルシーが一方的に勝つんだろうという予想)だったので、一応録画だけはしておいたゲームをビデオで再確認してみる。
フェネルは古典的というかブラジル的というか優雅にパスを回す「キープするチカラだけは上」(以下括弧内はゲーム解説の後藤健生氏の発言をいい加減に引用)というチーム。一方チェルシーは現代的で堅守速攻方のサッカー。そしてワントップには写真にもある、今や世界最高のストライカーとも言える(憎き)ドログバがいる(写真)。
システムはフェネルが4-2-3-1、チェルシーが4-1(マケレレ)-4(バラックとランパードが中、ジョー・コールとマルーダが外)-1(ドログバ)
前半はチェルシーにパスカットされてフェネルは何度も危機に陥る。GKのボルカン・テミルが良くなかったら何点とられていたかわからないくらい劣勢。一方フェネルの攻撃は速攻がなく(マケレレが邪魔をするし、あまりゴールに急ごうというサッカーじゃない)、アレックスが蹴る「セットプレーだけしかチャンスない」という状態。しかもオウンゴールで13’に得点されてしまう。
が、後半に入ってフェネルの監督、あの元日本代表監督でもあるジーコの采配が冴え渡る。自陣の左サイドをジョー・コールとSBのエッシェンに面白いように破られていた状況に対応、右ウイングのウーゴ・ボラルを下げて、左ウイングのカジム・リチャーズを入れる。で、左ウイングに入っていたデイビッジを右に入れる。
と、この采配が的中。右ウイングに入ったデイビッジの攻撃力でチェルシーのSBエッシェンのオーバーラップを止めることに成功。そして交代出場したカジム・リチャーズが二列目からの飛び出しでオフサイドトラップをかいくぐり、65’同点にすることに成功!さらに85’、スーパーなミドルシュートをデイビッジがゴールに突き刺して逆転に成功する。そしてリードを保ったまま試合終了。
対CL決勝トーナメントの対セビージャ戦でも後半流れを変えたように、ジーコは名監督になりつつあるのか?ともかく試合途中でリズムを替えるのが非常に難しいサッカーという競技において、「単なる幸運じゃない」この手腕が日本代表監督時に発揮されていれば・・・と思った日本人は多いだろう。まあ、逆にクラブチームで、大半がブラジル人(もしくはトルコに帰化したブラジル人)で占められているチームだから出来ることなのかもしれないけど。
ともかく第2戦、チェルシーのホームゲーム、たぶんフェネルは破れてベスト4には入れないだろうけど、今から楽しみなゲームとなった。いや~サッカーってホントに面白いですね(お前は水野晴郎か!)