昨日(2023年1月19日)、「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を観た。
ちなみにこの邦題、ちょっとダサいというか、説明臭くて好みではないんだけど、原題の「Ennio」(エンニオ)じゃ確かにワケわからない。さすがにモリコーネのファーストネームを知っている日本人は少数派と思うし。
が、その音楽はむちゃくちゃ有名。
次から次へと、有名作品(映画も有名だし、音楽も有名)が目白押し。こんなに作っているのか!と驚く。
「荒野の用心棒」から「海の上のピアニスト」まで、俗っぽいのから現代音楽まで、 口笛と鞭の曲(荒野の用心棒のテーマね)からフルオーケストラ+合唱付きの曲まで。ともかく作曲家として引き出しがすさまじく多いのにも驚かされる。
ともかくすばらしい音楽が、現在の映画館クオリティで聴ける至福の体験・・・と最初のウチは思っていた。
が、だ。
ともかく有名無名含めて作品数が多いから、紹介が駆け足にならざるを得ない。もう少しここは詳しく、とか思っても無理だし、次々新たな作品が取り上げられてゆくので、観ている方は、映画の途中から情報が消化しきれなくなってくる。
そして2時間37分の上映時間。
正直、これは飽きる。最後の方は映画館の椅子に座っているのが苦痛に感じていた。
モリコーネはすごいが、このドキュメンタリーというかインタビュー映画は、映画としてどうなんだろう、と疑問を抱いてしまう。
音楽の、それもクラッシック的なスコアを書いている人の話なので、アマチュア作曲家である私としては非常に興味があるんだけど、その興味もあまり満たされないし。なので、私個人としては1時間で12本とかの配信番組とかでもっとツッコんだ内容の方がよかったような気もする(誰が観るんだよ!と言われそうだが)。映画館音質で音楽が聴けなくなってしまうけど・・・まあ悩ましい。
とは言え、映画自体も良い作品多くていろいろ観てみたくなる、という意味でも刺激を受けたし(レンタルDVDでジュゼッペ・トルナトーレ監督作品で未見の「海の上のピアニスト」などを一気に借りた)、作曲面でも刺激を受けた(サウンドトラックのCDなども発注した)。
と言う意味では良い体験をしたと思う。
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映画を観たのは吉祥寺オデヲン 。13:50の回で観たということもあるけど、1割くらいしかお客は入らず。年齢層も高い。まあ木曜の午後早くじゃ若い子は来ないし、モリコーネの音楽や映画を知っているのは私や私以上の年齢の人間と思う。
今の若い子は「荒野の用心棒」なんて観たことないだろうしな~。マカロニウエスタンなんて存在すら知らなそうだし。