ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

アーティゾン美術館『パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂』展を観に行く

2023-02-06の項、の続き。

アーティゾン美術館へ

パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂』展を観に行く

エドゥアール・マネ オペラ座の仮面舞踏会

2023年2月3日(金)、東京国立近代美術館大竹伸朗展』(東京国立近代美術館『大竹伸朗展』を観に行った参照)後に、竹橋から地下鉄東西線日本橋駅へ。400mほど歩いて南下してアーティゾン美術館に着く。25分もかからない。

アーティゾン美術館の住所は「中央区京橋」なのだが、東京メトロ京橋駅日本橋駅の中間くらい、さらに言えばJR東京駅からも近い。

ちなみに『アーティゾン美術館』って私の年齢(還暦)だと全然馴染みがない。ビルの建て替えに伴って2019年に『ブリヂストン美術館から変更したとWikipediaに出ていた。正直、慣れ親しんだ美術館名を変える意味が分からない。ちょっとダサいし。で、2020年1月に建て替えられた新しいビルで再開館。そうか、コロナ禍真っ只中に再開館とは、馴染みようがない。

それは置いといて。

結論から言えば『パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂』展は正直、期待していたモノと違い、肩すかしされた感じ。

パリ・オペラ座の演し物や観客を題材にして描かれた絵画の展覧会だとばかり思っていたが、どちからかと言えば資料が目立つ。

展覧会紹介のメインビジュアルの一つとして使われていた上記のマネの絵が思ったより小っさくて残念だったし(私が撮ったこの写真、私のカメラの前でたまたま他の人の手が写り込んだから相対的に絵が非常に小さく見えているが、もう少し大きい作品だと思っていた。実際は59✕72.5cmの作品/なお、この人は別に作品に触れているわけではない、誤解なきように)、この作品を除き、多くの作品が撮影不可(今時珍しい?)。

エドガー・ドガ 右足で立ち、右手を地面にのばしたアラベスク

あ、こういうのもありました。山田五郎先輩のYouTubeでおなじみ、ドガの晩年、盲目に近くなった彼が、蝋で作ったかなりキモい作品も展示されていた。が、今、作品リストで見ると、アーティゾン美術館所蔵。

【不気味な彫刻】あふれるキモさの訳とは!?ドガ「14歳の踊り子」【性癖の渋滞】 - YouTube

 

もとい。

そして非常に混んでいた。予約した時間の16:00頃に入場したが、女性客、それも若い人中心にかなりの混雑。でも同じ日に観に行った『大竹伸朗展』とは若い人と言っても客層がかなり違う。こっちは黄昏近づく日本橋~銀座近辺。展覧会を観終えた足でご飯でも食べようって感じに着飾った女性が目立つ。

ともかく混んでるところが嫌いなので、6・5階で展示されているこの展覧会は駆け足観賞となった。

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で、空いていた4Fに移動。

石橋財団コレクション選

特集コーナー展示 Art in Box ーマルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後

を観る(パリ・オペラ座展のチケットでこちらも観賞できる)。

石橋財団コレクション選、というのは、まあアーティゾン美術館の常設展、という感じ。『ブリヂストン美術館』=『アーティゾン美術館』と言えばこの作品。

パブロ・ピカソ 腕を組んですわるサルタンバンク

ピカソの他にもマネ・モネ・セザンヌ・・・19世紀後半以降の著名作家の作品が目白押し。

で、特集コーナーとして、新規所蔵になったマルセル・デュシャンの作品と、

マルセル・デュシャン マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの箱)シリーズB

それに影響を受けた、というかそれを踏まえた箱に入っているっぽい現代アート作品の小特集(ちなみに所蔵の作品だけではない)が展示されていた。

正直、現代アートを始めたというマルセル・デュシャンについては不勉強でほとんど知らないが、これを観てこの日、最初に観た『大竹伸朗展』の意味が少し分かるような気がした。なんか最初に戻る、って感じ。

4Fは中々に楽しめたが、半日の疲れが溜まってしんどくもあった。

やっぱり美術館のハシゴは止めた方が良い、というのが一番の感想。