ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

父の死去と終末医療について

先週1月23日(金)15:50に私の父が亡くなった。享年81歳。大病を繰り返してきた人間としては長く生きたと思う。特に、10年ほど前に脳梗塞で倒れて以来、耳は聞こえなくなるは、脳血管性の痴呆症が進むはで、同居してきた家族は大変だったと思う。

今回は10月末くらいから食事を戻すようになって、入院。30年程前に胃潰瘍で胃の2/3と十二指腸を切除して以来(当時は内科的治療法が今ほど発達していなかった)、腸の癒着を繰り返していたので、今回も最初は腸の癒着が原因だと、それを中心に検査をしていたんだけど、原因が分からず、11月中旬になって内視鏡検査でやっと食道癌、それも末期、ということがわかった。

食事が取れない原因はわかったんだけど、点滴だけで1ヶ月以上生きていたので、今度は心臓に負担がかかって、11月末からは頻繁に心臓発作を起こすようになって、癌自体の治療を行えず、ずっと点滴だけで3か月ほど生きながらえたんだけど、最後は肺炎まで併発して、眠るように逝った。

しかし自分だったら食道癌、それも末期、っていうことが分かった時点で積極的治療は勘弁してほしいと思っただろうね。父自身はある程度痴呆状態だったから本人の意思を確認できず、いわゆる「スパゲッティ症候群」状態で3か月余分に生きたけど、他人との意志の疎通もままならず、歩くことも、ましてや家に帰ることもできない3か月に意味があったのかどうか、非常に考えさせられた。

まあ、昨日、お骨になって実家に戻ってきて一段落ついた。

冥福を祈る。