ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

映画『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』を観て

 昨日、04月02日(火)、立川は「シネマシティ」に『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』を観に行った、その感想など。

以下ネタバレあります。

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 結論から言えば、前作の『ゴーストバスターズ/アフターライフ』を楽しんだ身としては、『ちょっと残念』というのが正直な感想。

(前作の感想の詳細はこちら)映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』を観て~まさか「ゴーストバスターズ」というタイトルがついている映画で泣かされる日が来るとはこれと繰り返しになるけど、

 前作は昔の『ゴーストバスターズ』2作をちゃんとリスペクトしつつ、①ハチャメチャなコメディ要素、②こまっしゃくれた子供がムチャクチャやる「ホームアローン」的要素、③祖父/母/娘の3代にわたる親子関係を描くハートウォーミングな部分、④昔のキャストが醸し出す「同窓会」的ノリ、の4側面がバランス良く配合されていて、面白かった。

 さらに今思えば、⑤旧作の舞台がニューヨークという都会から、ド田舎を舞台に移したのも新鮮で良かった。その田舎の風景も良かったし、ド田舎に越してきた一家のトマドう姿も面白かったし。

 

 で、今作。

①ハチャメチャなコメディ要素はスベリ気味

②子供がムチャクチャやる要素はなくなってしまった。ここが最も残念なところ。

 基本的には、この物語は前作から引き続いて孫娘(フィービー・スペングラー)の物語だと思うんだけど、この作品の中では15歳の設定で大人になりかけの子供。前作ノリでニューヨークの街を破壊しまくったら普通に大人に怒られて、働ける年齢じゃないからってゴーストバスターズから外されて落ち込んだり・・・かといって彼女の成長物語がちゃんと描けているわけでもない。

 そう、主役の彼女の物語がオモシロクない!致命的な欠点である。

③の家族推しはちょっとクドくなってウザイ

 昨今のハリウッド娯楽映画の、家族バンザイみたいな価値観を入れておけばOKみたいな風潮って本当にウンザリなのにまたかよ、って感じ。基本、コメディ映画を観に来てるんだからそんなのどうでもイイよ、って言いたくなる(もっともコメディ映画だと思い込んでいる私が悪いのかもしれないけど)

④昔のキャストが醸し出す「同窓会」的ノリはさすがに2回目となると・・・

 マンネリとまでは言わないけど、そこまで心が動かされないよね。たまに会うから同窓会は盛り上がるんだから。

⑤昔のようにニューヨークが舞台、になったのにも疑問符。

 そのため、前作との話の整合性を付けるために余計な説明を必要としてしまっている。特に孫息子の女友達と孫娘の男友達(もちろんド田舎の人)って物語の必然性から言えば不要な人物。なのにニューヨークが舞台になっても彼らを出すことによって、田舎から再び(?)ニューヨークに越してきた一家は再びトマドったりしているはずなのに、そういうのも描けなくなってしまった。

 など、前作で良かったところが帳消しになっている。なんてこった。

 

 さらに欠点をあげつらえば、登場人物多すぎて物語が混み合いすぎ

 祖父世代(初代ゴーストバスターズの面々)、親世代、孫世代と3つの話があって焦点がずれる。さらに新しい登場人物が出てきたり。

 オールスターキャストといえばいいけど、無駄に登場人物が多すぎる。

 ここも前作は良く出来ていた。初代関係者は次々登場してくるスタイルだったので話があちこちに行かなかった。

 それに比べ今作は・・・観ていて疲れる。登場人物絞れよ、というシロウトにするみたいなツッコミを入れたくなる。

 最後にいろんな人が次々に現れて、皆で協力して敵を倒す部分は、(展開の予想はつくけど)演出のテンポも良くて、映像のインパクトもあってそれなりに楽しめたけど、そこまで話に付き合うのが本当にダルい。

 

 ともかく、前作が好感持てる作品だったので今作はちょっと残念。

 私的には前作が(5段階評価で)4点台の評価だったとしたらこれは3点台(それも3.5以下)って感じ。

 

 まあ3作目(今回のシリーズ最後作があるらしい)に期待したい。この映画の『雑な感じ』『辻褄合わない感じ』はそのための前フリだと思いたいんだけど、これがコケて制作されなくなるかも、と少々不安になるデキ。本当に3作目も制作されて欲しいから。

 

 最後に。すごく気になったのが邦題『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』。

 原題は『Ghostbusters: Frozen Empire』。えっ?なんで『氷の帝国』とかじゃないの?『フローズン・サマー』ってネタバレしてるんだけど。