ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

それでも観ちゃうんだよねウディ・アレンの映画

無名名曲アルバム-それでも恋するバルセロナ

アメリカでもイギリスでも資本を出してくれなくて、ついにスペインに渡ったウディ・アレン。その2作目にあたるのがこの「それでも恋するバルセロナ」。ペネロペ・クルスがアカデミーの助演女優賞を取らなかったら日本で公開されたかどうか・・・1作品公開されてないみたいだし。

ま、今月いっぱいの公開というので、新宿ピカデリーに観に行きました。オシャレになったね、あのビル。20数年前の汚かった頃を思い出してしまいました。

で、作品をどうこうする前に許せない事が一つ。映画のパンフが売り切れているというではありませんか!これまた20数年間アレンの作品を見続けてきた身としては許せない出来事。大抵、多めに刷るもんでしょ、パンフって。おじさんは許せないというか切ない思いがしました。

さて作品はというと、非常にシリアスで、バルセロナの異国情緒(おじさんにとってNYだって異国だけどさ)が和らげているけど、恋愛では(ほとんど)人は幸せで有り続けることはない、というアレンの今までの主張を、正面切って描いている。ちょっとだけコミカルだけど、基本的には苦い、でも荒涼とした感じには描かない(そういえば「セプテンバー」というかなり荒涼とした作品もありましたわな)。救いはないけど慰めはある、という感じでしょうか。

しかしアレンも老いてますます盛んという感じで、前作も次回作もきちんと日本上映して欲しいですね。