ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

国立新美術館で『テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ』を観た/2023年備忘録シリーズ第1弾

ジョン・コンスタブル《ハリッジ灯台》。Wikipediaによれば『ターナーと並ぶ19世紀イギリスを代表する風景画家』だそう (私は知らなかったけど)。

 

 現時点(2024.1.17)で開催中で、私が観に行った展覧会はようやくなくなったので、昨年(2023年)に観に行った展覧会でまだ書いていないものについての、いわば『備忘録』シリーズ第1弾。

 ということで2023年7月28日(金)に観た、国立新美術館で『テート美術館展 光 ― ターナー印象派から現代へ』について。ちなみに大坂は中之島美術館で一昨昨日の1月14日(日)までやってたんだけど、残念ながら後の祭りですね。

 ちなみに昨年の7月28日と言えば、東京地方は最高気温35℃を超える猛暑日。カンカン照り、とまでは言わないでも、まあ暑いなか六本木に行くことに。金曜土曜は20時までやっていたので、なるべく遅い時間に観たかったので先に近くのサントリー美術館へ行き (そちらは別項で) 、その後、17時頃到着。

 だったんだけど、17時でもそこそこ混んでいた。

 六本木であることも含め、上野とかでやる展覧会より、明らかに女性・若者の比率が高かった (展覧会内容はシブメなのにもかかわらず) 。あと夏休み中かつ六本木らしく金持ちが住んでる住宅もそれなりにあるロケーションから、意外にも子供が多くて (まあ他の美術館では滅多に観ない) 、ちょっとウザかった。もちろん子供の情操教育?とやらにも良いことだろうし、走り回ったりまではしてなかったんだけど。

 で、展示会の内容について。ちょっとテーマ設定が無理矢理過ぎじゃないかというのが正直な感想。

 『TATE (テート) は、英国政府が所有する美術コレクションを収蔵・管理する組織で、ロンドンのテート・ブリテン、テート・モダンと、テート・リバプール、テート・セント・アイヴスの4つの国立美術館を運営』ということで、そこからテーマに沿った作品を借りたのかもしれないけど、雑然とした感じは否めず。

 そして肝心のターナーのちゃんとした絵?は (たぶん) 4枚だけだった。ん~、看板に偽りありと言っても過言ではない? (デッサンのようなものはたくさんあったけどね)。

 ジョセフ・ライト (別名?の「ジョセフ・ライト・オブ・ダービー」と表記されてた) のヴェスヴィオ火山の噴火の絵とか、上記のジョン・コンスタブルの作品、ジョン・エヴァレット・ミレイの作品、などイギリスの絵画だけではなく、モネやシスレーなどのフランス印象派の作品、さらに草間彌生などの現代アート作品まで、テーマに沿っているちゃあ沿ってはいるけど・・・

 まあ結論から言えば『光』って、大抵の美術作品が括れるテーマじゃん。なので結局、雑多な感じが残るんだよね。せっかくテート美術館から借りてくるなら、18-19世紀辺りの英国絵画だけをもっとまとめて観たかった、というのが正直な感想。

 

 

 なお。

 国立新美術館に行くのは実は初めてだった。2007年オープンなんだけど、2008年くらいに美術館巡りを私はいったん止めていたので (団塊の世代の人たちが現役引退したてだったからなのか、どの美術展に行っても、平日にもかかわらず今以上にメチャクチャ混んでいたのに嫌気がさして止めちゃったんだよね) 、行く機会が無かったんだけど、黒川紀章設計の、ちょっとバブリーな建物。ガラス張りで曲面が主体の外壁、横長の地上4階の建物なんだけど、その横長の部分が吹き抜けになっているエントランスなど、まあ展示スペースに対して無駄に建設費が高かったと思わせる感じが、2007年完成なのにバブリー感を醸し出している。

 なので2023年にはちょっとダサく感じる建物というのが正直な感想。まあ、逆に品がないのが六本木にふさわしいのかもね。