ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

ワールドカップ百景 (6)最終回 決勝トーナメント 2試合観戦

■今更ながら
ワールドカップが終わって早いもんでもう2週間。世間の(というかスポーツ紙の)話題はオシム新監督の一言一句を報じている。中田引退の衝撃もあっという間に色あせた。まあ忘れ去りたい気持ちも良く分かる。グループリーグ最下位だもんな。そのうちサッカー協会の技術委員会やフットボール専門誌・スポーツ専門誌できちんと日本の戦い(協会のやったことについても)について総括してくれる(しなくてはいかん、mustなことでしょう)んだろうけど、ドイツを転々としていた日々を思い出すと、なにやら「夏草や 強者どもの 夢の後」などという気持ちになる。決勝トーナメントでも「これぞ!」というような名勝負もなかったし。前回も書いたけど、この文章はあくまで私自身の「備忘録」なんで、W杯での旅行記を今更ながら書いて、W杯ネタを終わりにしたく。
ちなみにHD&DVDレコーダーでHDに溜まっている全試合をDVDに落とすのはいつになるのか、少々不安。

 

■前回の書き忘れ
前回の(5)日本対クロアチアを現地で観戦~で肝心なことを書き忘れてました。ゲームの内容!
川口がPKを止めたときには流れからして勝つんじゃないか、と思ったけど、後は皆さんご存じの通り、チームとしての連動性がないし、コンディションが落ちるのと同時にボールを持っていない選手の運動量もなくなり、柳沢がチャンスをつぶし、で、もって引き分け。バスで7時間かけてブラッセルに戻る車中は、対オーストラリア戦後が若くして亡くなった人のお通夜で声もでない、という(同行していた人で対オーストラリア戦を観ていた人が言っていた)なら、もう諦めモードに入っていて逆に少しは明るかった。負けてない分だけ。

 

■第2回目 トーナメント第1戦
イタリア(E組1位)vsオーストラリア(F組2位)&ブラジル(F組1位)vsガーナ(E組2位)戦観戦ツアー参加
6/25成田発~30成田着

日本がグループリーグを突破していたら、どちらかで日本戦が観れるというツアー。もちろん私がドイツについた頃には日本チーム、ボンでのキャンプは撤収済み。
旅行代理店は「日通旅行」というメジャーな代理店。
2試合のチケット代込みで\680,630。ちなみにチケット正価はカテゴリー1で一試合120ユーロ≒18,000円。1回目のように開催国で泊まらなかったなどもあるとは思ったけど、ちょっとお高い。参加者は15人くらいで、こぢんまりとした団体。

(1)ホテルまで 

060626ライン河
宿泊はライン川沿いの「リューデスハイムRuedesheim」。基本的にはライン下りとかする観光地で街で一番高いのは教会の尖塔で、外から見る限り近代的な?ビルとかは全然無い。ホテルも5階建てで、歴史を感じさせるアンティックな雰囲気。しかし、空調(エアコン)がない!聞けばリューデスハイムにはエアコンのあるホテルは存在しないそうな。初日(25日)の移動は空路(成田~フランクフルト)。そっからバスで1時間くらい。1回目に比べてカラダは楽。
参加者が少なかったこともあって単独ツアー参加者の輪があっという間にで出来て、その人たちとホテルの食堂でソーセージをつまみにビールを飲む。ともかく午後9時半まで暗くならないけど、旅行者および旅行者相手の店以外は午後8時には閉まってしまう。

(2)イタリア(E組1位)vsオーストラリア(F組2位)戦

060626イタリアvsエクアドル戦会場-カイザースラウテルン
 カイザースラウテンに着いたのがちょっと早かったので、W杯観戦者向けの屋台村みたいなところでビールを飲みながら昼食。
私は基本的にイタリアは嫌い(守備に重点を置きすぎ)だし、ましては日本を倒してトーナメントまで足を伸ばしたオーストラリアが好きなわけがない。ということでかなり注意力散漫で見ていたけど、結果(終了直前にイタリアがPKで勝つ)はおかしい!あれはPKじゃなくて自分から飛び込んだダイブだろう、なおかつPKの後に追加時間が全然無かったのも不愉快。今思うとイタリアは優勝したけど、賞賛されるようなチームじゃないことは(ジダン頭突き事件を置いておいても)間違いない。
ホテルに戻って、さらに増えた単独ツアー参加者の輪の人たちとワインを飲みに行く(リューデスハイムには有名な?というかガイドブックに出ているドイツワインの直営レス トランがある)。

060626路地裏っぽいドイツ的飲屋街

でも結局ビールが中心。つまみはソーセージ以  外に、別メニューも頼んでみる。書いてあることだけじゃ良く分からないし、つたない英語で聞いても想像がつかない。ダメもとで適当に頼んでみたら、トリ肉を炙ってホワイトソースがかかっている料理が出てきて、意外にも上手かった。
 レストランではプロジェクターを使ってウクライナvsスイスをやっていた。これまた退屈な試合。双方とも決め手がなくて、「どうせこのまま延長戦に入ってPK戦になるんじゃないの?」と単独ツアー参加者の輪の人たちとと言い合っていた。レストランから出て、ホテルの自分の部屋でテレビを見たら本当にPK戦をやっていた。

(3)ドイツの食事は今ひとつ
総じて純粋な?ドイツ料理は美味しくないイメージ。これはホテルの朝食のバイキング料理が旨くないからそう感じてしまったんだけど、パンは堅いか、ライ麦パン(?黒いパン)で、日本の食パンみたいのが食べたくなるし、毎日同じメニューで選択肢が少ない。まあベルギーもそうだったから仕方ないか。そう思うと日本のホテルの朝食バイキングって和食/洋食が選べて実に良い。ホント、納豆が食いたくなり、みそ汁を飲みたくなる毎日だった。

(4)ブラジル(F組1位)vsガーナ(E組2位)戦

060627ブラジルvsガーナ戦会場-ドルトムント
ドルトムントでやる試合なので、リューデスハイムからは遠いから、ちょっと早めにホテルをバスで出る。260kmあるっていうから、東京~名古屋間(弱)くらいか?結果から言えばブラジルが勝ったけど、ブラジル  もいい状態とは思えず。2点目はオフサイドだったし。ガーナはやられてるばっかりで効果的な反撃ができず。しかしこの日のブラジルを観てフランスに負けるとは誰が予想しようか?ブラジルは適当に流している感じで決勝には出てくると思ってたんだけど。
この日は帰り着くのが遅かったので外に飲みに行かず。前日朝に行ったスーパーで勝った紙パックの白ワインをカマンベールチーズをつまみに飲む。

(5)6/28は自由行動 

060628ケルン大聖堂060628乗換案内

トーナメントの1回戦が終わって、この日も翌日も、元々試合なし。
ということで、ケルンに有名な「大聖堂」を観に行く。意外にもそれほど大きくない。黒ずんでいて汚いし。で  ケルンの美術館に行ったんだけど観るべきもの無し。
それより「やっぱドイツは偉い!」と思ったのは、窓口で切符 を買うと、リューデスハイムからケルンに行くまでの行程を、発車ホームと時間まで記載し  てあるぺーバーを出力してくれること(写真参照)。これさえあれば外国人旅行者でも間違わない。一人で本当にケルンまで行けるかどうか不安だったけど、実に簡単に移動できた。
日本でもこういうサービスやればいいのに!と心から思ったね。

(6)6/29は帰国日
帰国もフランクフルトからだけど、午後9時の便だったので、昼くらいから夕方までフランクフルトで自由行動。「現代美術館」「実用芸術博物館」「シュテーデル美術館」の3件をはしご。現代美術館は中国の写真家の個展が中心で常設展示が少なく今一。ただし、美術館の1Fにあるレストランは、イタリア料理で私はパスタを頼んだんだけど、これが実に美味。ドイツに来て初めて食べたまともな料理だったな。
「実用芸術博物館」は、私の予想=バウハウス(実用的なモノほど美しい)が展示されている、を見事に裏切ってくれて、昔のタンスとかの展示が中心。がっかり。
で、「シュテーデル美術館」(なんで固有名詞なんだろう?)は、結構いい画がコレクションされているのは非常に良かったんだけど、ジャンルわけ?がバラバラで観るのが疲れる美術館だった。
17:00に再集合して、バスでフランクフルト空港まで。で、知り合った連中と、お別れのビールを飲んでドイツを去る。

(7)その後
ドイツから戻っちゃたら、チカラが抜けて、ぼーっと準々決勝以降を観ていたけど、アルゼンチンがPK戦で負けて、ブラジルも負けて、ヨーロッパ選手権みたいになった時点でかなり興味が薄れてしまった。で、じつに私にとっては不快な終わり方でドイツ大会は終わった。
終わってしまってから早2週間。何事もなかったかのように、いつもの日々に戻る。たいていのイベントと同じように始まる前が一番楽しかった。で、このブログを書きおえて(言いたいことの何十分の一だけど)、僕の中での2006年ドイツ大会を終わったことにしよう。あ、あとHD&DVDレコーダーでHDに溜まっている全試合をDVDに落とさなければ・・・