「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」を観る。
最大のガッカリ点は(2009年頭にTVでやったヨーロッパ編もそうだったけど)ユンロンが出てこない事!
まあ、時間の制約があるから登場人物を減らすのはしょうがないとは思うけど、千秋以外は夢見がちな登場人物(ボケ)ばかり登場する中で、貴重な皮肉屋でリアリストであるユンロン(ツッコミ)が出てこないのは実に残念。
まあ、後は千秋の背景(父との不仲)が全く描かれていないのはTVシリーズからそうだったからしょうがないか。千秋雅之はぜひ奥田瑛二にやって欲しかったんだけどね。
しかし、悲しいエンディングで後編への「引き」は十分。後編もそれなりに楽しめそうです。
音楽的にはマイナーな曲がメジャーな曲に置き換わったりしていて(ニールセンの「不滅」→チャイコフスキーの「悲愴」)(でも映画的にはのだめの悲しい気持ちのサントラとしては悲愴の方が合っている)(まあ普通、ニールセンはやらないだろうとは思うけど)(TVシリーズでも千秋のデビュー曲がシベリウスからブラームスになってたし:あれはシベリウスの方が良かったと今でも思っているんだけど)、まあでもそれはしょうがないか、と思う反面、「無名名曲アルバム」を書いている私としてはそれ以上に有名な曲までなくなっちゃうのは残念でしたね。
あと、「悲愴」からマーラーの「アダジエット」というに繋ぐ感覚。映画で言うと「ヴェニスに死す」のメインテーマとして有名ですが、ヴィスコンティの世界的名作映画のメインテーマを衒いもなく使っちゃうところが「のだめ」らしいといえばらしいけど、正直、自分の大切なものが安易に使われている事にむっとしてしまうのでした。