ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

049 マルトゥッチ 管弦楽作品全集 第2集

無名名曲アルバム-マルトゥッチ第2集

さてNAXOSのマルトゥッチの管弦楽作品全集第2集(NAXOS 8.570930)。
第2集の聴かせどころはやっぱり交響曲第2番でしょう。これは名曲だ!第1番はかかなりブラームス風だったけど、第2番はブルックナーも入っている感じ。
第1楽章は第1主題の現れ方がともかく格好いい~。とくに金管の入り方がいい!ここでこんな楽想が来て欲しい、ってところにそれ以上の楽想が来る。まさに「すばらしい」。

第2楽章はスケルツォなんで飛ばして、注目!の第3楽章。感動が胸の中に入ってくるアダージョ楽章。郷愁と寂寥が詰まった感じの、なんて美しい音楽!私はこういうのに弱いんだよね、コロっと感動させてくれます。

で、うって変わって長調短調入り交じって対位法と巧みな管弦楽法を駆使してついでにユーモアも入れて盛り上げてくれる第4楽章。
こんなにすばらしい曲があるのにいまだにシューマンとか演奏するヤツの気が知れない。
併録されている3曲のうち「ピアノと管弦楽のための主題と変奏」は管弦楽とピアノがバリエーションを奏でてゆく。最初はすごく繊細で美しく始まって、中には美しい変奏もあるんだけど、どんどん盛り上がっていってピアノコンチェルトの第3楽章だけ、という感じになってしまう曲。確かに悪くないんだけど曲としてのバランスが悪い、というか落ち着きが悪い。
後の2曲の舞曲はおまけと言うところで、尺も短いし、わざわざ収録する必要あったのか疑問。
ともかく交響曲第2番は誰が何と言おうと無名名曲中でも屈指の名曲として推薦させてもらいましょう。