ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

黒澤明「乱」を観て

昨夜のサッカー日本代表、まさかバーレーンごときに負けるとは・・・。いかにサッカーとはそう言うことが起きる競技だとしても、「日本人らしいサッカー」=「人もボールも動くサッカー」全然出来てないじゃん。しかも3バックで始めるとは・・・。情けなくて中々寝付けなかったよ。

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乱

さて、本日の本題。

私の年代だと黒澤作品で思春期以降に観たのは「影武者」が最初で、余り面白いとは言えなかったんで、ずっと敬遠して来た。  

その後、たしか1991年に七人の侍が新しいプリントでリバイバル・ロードショーをやっているのを観て、さすが黒澤は天才だ!と思ってビデオとかDVDで見直してきたんだけど、ハッキリ言ってしまうとモノクロ時代の黒澤はすごいけど、カラーになってからは明らかに質が落ちる。

で、余り期待せずに「乱」をDVDで観たんだけど、やっぱりねって感じ。長くて、テンポが悪くて、ダルくて、とても「七人の侍」を作った人の作品とは思えない。

映像はスタイリッシュというか格好いいし、(日本の映画としては)思いっきりお金をかけているらしく、「画」としては素晴らしいと思う。が、それだけなんだよね。物語として成立していないし、テーマも全く共感できない。

キューブリックとかにも共通する欠点として「画像」に重点を置きすぎると物語やテンポが疎かになるのかな?モノクロだと「画像」にこだわるって言ったって限界があるから、物語がしっかりできるし、テンポも良くなるってこと?

ということで、黒澤の映画でまだ観ていないのもあるけど、モノクロ時代のものを中心に観ることとしましょう。