ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

029 バーバー 管弦楽作品集 第5集 ノックスヴィル、1915年の夏 他

バーバー 第5集

さてバーバーのNAXOS「管弦楽作品集 第5集」です。
【ノックスヴィル、1915年の夏 Op.24】
オーケストラ伴奏付きの歌曲(って言っても17’ほどかかる長い曲)。これは、以前、誰か別の人の演奏で聴いたことがあって、その時もいいな~と思ったんだけど、本当にしみじみとさせてくれる名曲。僕は一発で好きになった。バーバーって(「弦楽のためのアダージョ」だけじゃなくて)結構やるじゃん、って思たのこれが最初で、それからNAXOSの管弦楽シリーズを集めだした、言わば僕にとっては記念の作品。ちょっとR.シュトラウスの「最後の四つの歌」みたいな感じもあって本当に美しい作品。
なお、詩の内容は、テネシー州の小都市ノックスビル(メンフィスの近郊)での子供の頃の思い出を語ったジェイムズ・エイジー散文詩だそうで、要約がhttp://homepage2.nifty.com/182494/LiederhausUmegaoka/songs/B/Barber/S45.htm にあるので、参照してください。
管弦楽のためのエッセー 第2番 Op.17】
ちょっといい雰囲気出した曲なんだけど、いかんせん主役を張れるメロディが出てこない。エンディングなんか派手っぽいんだけどね。お勧めできず。
管弦楽のためのエッセー 第3番 Op.47】
ティンパニーで主題が提示され、ちょっと無機的に進行するが、2’過ぎあたりから徐々にメロディになって行き、そのうちちょっとR.シュトラウスの「死と変容」の終わりっぽく清浄なクライマックスを迎えるが9’位でいったん曲が途切れる。そこから再び、そして派手に盛り上がる(良い映画音楽みたいに)。全曲を通して聴くと、余分に退屈な部分があるけど、結構佳曲だと思う。
【祝典トッカータ Op.36】
オルガン付。実に激しくて、盛り上がりのある部分もある曲だけど、メロディが今ひとつ主役級じゃないっていう感じ。余分に退屈な部分が長いし。それほどお勧めできず。
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ということで第5集は「ノックスヴィル、1915年の夏 Op.24」が収録されているので、もちろん買い!「管弦楽のためのエッセー 第3番 Op.47」も悪くない。