ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

037 パリー 交響曲全集 その1

無名名曲アルバム-パリー交響曲全集

パリーの交響曲全集はCHANDOSレーベルから3枚組(9120-22の番号)で出ています。

以前ご紹介した第5番も同じ演奏・録音で収録されてます。

結論から言うと、この全集、お勧めすべきかどうか非常に迷う。<その2>で書く予定ですが交響曲4番、5番が収まっている3枚目だけ買えるなら自信を持ってお勧めしたいんだけど、1~3番はあまりよろしくない。なおかつこの全集、録音・演奏に非常に問題がある(パリー自身のオーケストレーションもよろしくないのかもしれないけど)。霧の向こうにあるモノを必死になって聴き取らなければいけないようなもどかしさがある。それに高い。HMVのオンラインショップで6,795円、アマゾンで6,872円(なおかつ現時点で在庫なし)。けど他に選択肢がない。
結論から言ってませんでしたね。清水の舞台から飛び降りたつもりで、第4番を聴くためだけでも買う価値あり、としましょう。まあ、他にロクでもないCDをたくさん買っている身としては、良い音楽と出会うためには金に糸目を付けないわけで。では順を追ってご紹介を。


交響曲第1番

この曲は良くない。習作の類です。いくらオーケストレーション・録音・演奏に問題があっても、なにかしら耳に残るものがあってよいではないですか、それがない!抒情性も悲劇性も深刻さも楽天性もメロディの美しさもすべて中途半端。後世に残るような作品を作りたかったら、もっと悩んで、苦しんで作ってほしいのですよ、ここはこのフレーズが最適か、この楽器を使うのがいいのかなどなど。
パリーは残念ながら超一流の作曲家ではなく、もっと苦悩して曲作らなければそれなりにいい曲にならんのですよ、僕がこの「無名名曲アルバム」で取り上げられる程度のものは。この第1番でパリーはそういうギリギリまで悩んだ跡が見えない。ということで第1番はバツ

2番から4番までは<その2>でご紹介します。