ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

052 フィンジ クラリネット協奏曲 他

無名名曲アルバム-フィンジ クラリネット協奏曲

なでしこジャパンのW杯優勝について書こうと思ってたんだけど、東京地方はこのところ急に涼しくなって、ちょっと体調崩してブログをお休みしている間に、タイミングを失ってしまった。

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ということで本題の「無名名曲」で更新。

しみじみ系というか癒し系の旗手、フィンジ(1901-1956)の再登場です。
ちなみに前回は相当前になりますが、「チェロ協奏曲/ピアノと弦楽のためのエクローグ」を取り上げています。
で、ちょっとフィンジの小特集(というかそんなにアルバム出てない)を何回かに分けて書いて行く予定。

 

さて、今回は「フィンジ クラリネット協奏曲 他」 NAXOS-8.553566
クラリネット協奏曲は、薄い弦楽オケとクラリネットの組み合わせ。シンプルで、余分なものはなにもない。格調高く、でもフレンドリーで親しみやすい。でもちゃんと(いわゆる「現代音楽」とは別の)20世紀の響きがある。本当にこれは見つけて良かった、紹介しがいのある名曲!いや~本当に癒してくれるというか、しみじみするというか、心にしみ入る。全体的に軽快で明るい曲調なのに、「美しすぎる切なさ」があるというか「儚い」というか。ガーっと盛り上がる曲や聴き手の感情を鷲掴みにする曲もいいけど、こういう基本的に穏やかながらも心が豊かになるような曲って本当に少ないし貴重なのでは。
で、同盤収録の「5つのバガテル」(クラリネット/ピアノ伴奏の[小品=バガテル]をクラリネット弦楽合奏のためにL.アシュモアという方が編曲している)も良い。「恋の骨折り損より 3つのモノローグ」ってのも同じ編成(クラリネット弦楽合奏)で良い響きしてる。「セヴァーン狂詩曲」(セヴァーンとはイギリスの川の名前らしい)、「弦楽オーケストラのためのロマンス」、「ヴァイオリン・ソロと小管弦楽のための入祭唄」(これは破棄したヴァイオリン協奏曲の緩楽章を残したものらしい)と、似た響きの曲を集めたこのアルバムはすべての曲が良い。
自己主張の強い曲だったりしないので、ずっとエンドレスで聞いていたい1枚。

 

ということで本当に超お勧め。