ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

松岡美術館で『モネ、ルノワール 印象派の光』展などを観る

若干、旧聞。

2週間前の08月15日(火)、白金台にある私立美術館!である松岡美術館『モネ、ルノワール 印象派の光』展を観に行く(10月9日まで開催中)。

 

松岡美術館に行くのは初めて。というか、昨年から続けている東京の美術館巡りでリストアップした時に初めてその存在を知った。創設者は松岡地所創立者松岡清次郎(1894-1989)と一応、Wikipediaなどにはあるけど、モウシワケないながらピンとこない。

このむちゃくちゃ地価が高そうな白金台に自邸を持ち、集めたコレクションで私立の美術館を開設、彼の没後にその自邸跡に美術館を建てて再開。今に至るそうだ。

失礼ながら、そこまで有名な経営者ではないと思う。今も続いている松岡グループの会社(松岡地所、松岡冷蔵株式会社など)は上場しているわけでもないし。銀座などに優良不動産物件を所有しているようだけど・・・

 

なのに。ちょっと収蔵品の多さに正直、ビックリした。

松岡美術館は『所蔵品のみで展示』をポリシーとしているそうだが、(美術館の歩み - 松岡美術館) 収蔵作品だけでちょっとした括りの展覧会が出来るほど良い絵をたくさん持っていたのに本当に驚く。松岡清次郎が個人所有してたワケだから。

今回の『モネ、ルノワール 印象派の光』では、そこそこ大きいモネ3点、ブーダン3点、ルノワール2点、ピサロ2点、シスレー1点などが惜しげも無く?並んでいる。

印象派だけでなく、ポン=タヴァン派やポスト印象派の作品もたくさんあり、アルマン・ギヨマンとかアンリ・モレとかアンリ・マルタンとかそこまで有名じゃなくても(まあ私が詳しくないだけなんだけど)良い作品が多くて、ホント、勉強になった。

まあ、とはいっても印象派の光』展での展示は40点弱。

 

で。収蔵品の多さにビックリしたんだけど、その前に。

正直、コレクションの雑多さにも驚いた!

松岡美術館はそれほど大きくはない2階建ての建物で、展示フロアは6室に分かれている。そのうち2Fの2室で印象派の光』展は開かれていたんだけど、後の4室は・・・

2Fのもう1室で同時開催『江戸の陶磁器 古伊万里』。

1Fの常設展示は『古代オリエント美術』『古代ギリシア・ローマ彫刻』『ガンダーラ・インド彫刻』『ヨーロッパ近代彫刻』。

当然、1Fの『古代オリエント美術』方から観て廻るから、エジプトのミイラが納められる木棺が展示してあったり、『ガンダーラ・インド彫刻』は仏像やヒンドゥーの神像など充実した展示だったり(と思いつつもこれって元は盗掘なんじゃね?とか複雑な気持ちさせられる)『猫の給仕頭』という近代彫刻もなかなかおすまし顔でカワイかったりする。

が、どれも良いモノなのかも知れないけど、統一感がなくて(すごく楽しませてもらったのに申し訳ないながらも)悪い言い方をすれば『成金』感がある・・・そこも楽しいんだけど・・・。

 

雑多感というかごった煮感も楽しかったし、どこまで持っているのか興味があったので、ミュージアムショップで『わたしの好きなシロカネ・アート・ベストセレクション』という画集・写真集(彫刻など立体物も入っているので)を買ってしまった。松岡美術館の所蔵する代表作がだいたい紹介されているようだ。

パラパラ斜め見するだけでも、今回は展示されていなかったピカソヴラマンクシャガールモディリアーニ藤田嗣治だ、と多数所蔵。私にとっては興味ない陶磁器なんかもたくさんある。

今はすこし呆れている。

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今年はたくさん美術展に行っているので感想をまとめるのが追いつかない。開催中の展覧会を優先して書きたいと思っていたんだけど・・・バックログは下記の通り。ほぼほぼ終了してる・・・。

 

0525 熱海の美術館巡り

   熱海山口美術館、MOA美術館、澤田政廣記念美術館

0616 川崎市岡本太郎美術館「顕神の夢」展 [終了]

0630 すみだ北斎美術館北斎 大いなる山岳」 [終了]

0630 東京都美術館マティス展」 [終了]

0714 川崎市岡本太郎美術館「凱旋!岡本太郎」展 [~10/1]

0728 サントリー美術館「虫めづる日本の人々」 [終了間近]

同日 国立新美術館「テート美術館展」 [~10/2]

0803 山梨の美術館・博物館巡り

   山梨県立美術館「ミレーと4人の現代作家たち」 [終了]

   山梨県立博物館水木しげる 魂の漫画展」 [終了間近]