アッテルベリ 交響曲第2番&第5番
いろいろ理屈を言っても具体的なイメージがわかないと思うので、まずは1枚。
アッテルベリ(1887-1974 スウェーデン)交響曲第2番&第5番 cpo999 565-2 アリ・ラシライネン指揮 フランクフルト放送交響楽団のもの。
第2番(1911-13作曲)は凄く良い。特に1楽章の「田園」風の素朴なメロディとメリハリの利いたオーケストレーション、第2楽章のコーダーの広々とした感じ、第3楽章の「疾風怒濤」の盛り上がりなど、言うことのない名曲だと思う。特にこの人、金管楽器の使い方が大胆というか放胆というか、惜しげもなく使うので、聞いてると「血湧き肉躍る」んだよ、これが。
21世紀になって、20世紀以前の音楽を作曲した年を無視して並列して比べれば、これはドボルザークやチャイコフスキーと比べても遜色のない曲だと思う。まあ、確かにこの曲が作られた1911-13年って10才以上年上のシェーンベルクが「浄められた夜」を10年以上前に書いていたと思うから、当時、ススんだ人にとってみれば「古色蒼然」とか思えただろうけど、すでにどっちにしても同時代の音楽ではない、「古典」としてみれば少なくともドボルザークの「新世界から」とかと遜色ない。(ちなみに調性をなくすまでのシェーンベルクは大好きなんだけど)
つまり私がこのブログで取り上げたいのはこういうCDの良さを僕だけじゃなくて他の人にも知ってもらうといいな、と思うから。ちなみに5番についてはそのうちコメントします。