ハンソン 交響曲第1番&第2番
Elegy in Memory Of Serge Koussevitsky セルゲイ・クーセヴィツキーを偲ぶ哀歌
ジェラード・シュバルツ指揮 シアトル交響楽団
「009 ハンソン 交響曲第3番&6番」 で取り上げたハンソン(1896-1981)のDelos盤のオーケストラ作品集がAmazonから届いたので、まずNaxos盤と聞き比べながらご紹介。
交響曲第1番「ノルディック」は、「これからシンフォニーを書くんだぜ!」と力こぶが入りまくった、熱っぽい曲。今のところ私の中では全7曲の内で一押し。第1楽章からメロディーがグッと来る。チャイコフスキーの交響曲って暗い情熱だけど「明るいチャイコフスキー」を思い浮かべてもらうと一番近いかも。第2楽章は緩楽章で、メロディや対旋律も美しいし、循環主題が出て来て一気に盛り上げるところなんて聴いている方の心も熱くなる。で、クライマックスの第3楽章!盛り上がりまくる。
実に派手でごり押し?で、20世紀初頭にこれを書いたのは偉い。やっぱりいるんだよこういう人。
で、第1番はNaxos盤も出ているので比べると、Naxos盤の方が音がクリアっちゃクリア。重厚感に欠けるともいえるけど、Delos盤は音の分離が悪いとも言える。エコーも長めで、クライマックスでドンスカ太鼓をたたかれると、音がひずむ。Naxos盤の方がさらっとしていて、脂っこい曲には返って良いかもしれない、と思う。もっともNaxos盤は第1番だけだから、その後どういう展開してゆくかわからないんだけど。
話をDelos盤に戻して1番と2番の間に入っているのは、ボストン交響楽団の指揮者でお金持ち?でいろんな曲を依嘱して有名だった、クーセヴィツキーに捧げる曲。すまんけど今ひとつ。
長くなったので第2番については後述します。