ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

011 ハンソン 交響曲第7番「海の交響曲」&5番「神聖交響曲」 他

Hanson sym 7&5

ハンソン 管弦楽曲「モザイクス」、ピアノ協奏曲op36、第7番「海の交響曲」、第5番「神聖交響曲

ジェラード・シュバルツ指揮 シアトル交響楽団&合唱団(7番) pf.キャロル・ローセンバーガー(ピアノ協奏曲)


ボックスセットで買ったハンソン(1896-1981)の最後の1枚(DELOS-DE3130)。これをどう書いて良いか迷っている間に時間がたっちゃったんだよね。

難関は第5番「神聖交響曲。これってシンフォニー?1楽章で(何楽章かが切れ目ナシに演奏されているわけじゃない。たった15分ほどの曲)だし、あまり「神聖」(原題はSinfonia Sacra)な感じもしないし。わたしの好むところである良い意味での「通俗さ」に欠ける。12分くらいからの「コラール」っぽいところからは少し盛り上がり、まあ悪い曲じゃないんだけど、この曲を聴くためだけにCDをセットすることはない、というのが結論。

第7番「海の交響曲は合唱付の割には総演奏時間20分もない、というコストパフォーマンス?の悪い曲。「海の交響曲」ってどうしてもヴォーン=ウイリアムスを思い出すんだけど、テクストが重複してるかどうかまではわからんが、両方ともホイットマンの詩からテクストを取っているらしい(私のつたない英語では解説書の内容が読み取れん)。ヴォーン=ウイリアムス作品の方は1910年の作品、ハンソンのは1977年だからハンソンの方が後から書いている。それも81才の時の作品だから驚き。

で、肝心の曲の方なんだけど、正直、今ひとつ。最終楽章(第3楽章)はちょっとグッとくるところがあるけど、このテーマでこの程度かっつう気もする。録音がそんなに良くないこともあるかもしれないけど。

ちなみにピアノ協奏曲op36は4楽章形式というコンチェルトとしては珍しい形式。あまりピアノコンチェルトらしくない。いわゆる「ラフマニノフ」ノリがないんだよね。別になくても良いかもしれないけど、その近いところまで行っていながら、それに代わる魅力が別にあるか、っうとそれはない。なんか欲求不満になるんだよね。最終楽章(第4楽章)が比較的盛り上がるが、ちょっと録音がよくない(ピアノとオケがフォルテだと音が歪む)気がする。

 

これにてハンソンシリーズはNaxosの新録音が出てくるまでひと休み。自分の好みをまとめると、

第1番「「ノルディック」 ★★★★★

第2番「ロマンティック」 ★★★★★

第3番 ★★★★★

第4番「レクイエム」 ★★★★★

第5番「神聖交響曲」 ★★☆☆☆

第6番 ★★★☆☆

第7番「海の交響曲」★★★★☆

 

ということで初期の方がお気に入りとなってます。こうやってみると3番と6番に表題が付いてないのが残念というかもったいない。なお、このDELOSのシリーズ、(たぶん)CDジャケットに出ているのは指揮者のシュバルツさんらしいけど、背景の気持ち悪さや、彼自身の服装など、非常に趣味の悪いジャケットに仕上がっているのが大欠点だと思う(笑)。