ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

014 アッテルベリ 交響曲第1番&第4番

Atterberg sym 1&4 

アッテルベリ 交響曲第1番&第4番

アリ・ラシライネン/フランクフルト放送交響楽団

アッテルベリ(1887-1974)で1番好きな交響曲第2番をこのブログで一番最初に紹介しましたが、全9曲の交響曲やピアノ協奏曲も良いので、おいおい紹介して行きたく。ちなみに先日池袋HMVで、このアリ・ラシライネン指揮の全曲セットを売っていました。割安で内容も素晴らしいですから、まとめて買ってもいいのでは?

アッテルベリ 交響曲第1番は1910年の作品。処女作にその人のすべてが出る、というのは文学の世界だけじゃないっていう感じで、勇壮なメロディ、華麗なオーケストレーション、親しみやすいメロディなどアッテルベリの世界が第1番から堪能できます。

特筆すべきは第4楽章。室内楽っぽい繊細な序章から一転して、3’58”ごろから始まるエキサイティングなエンディング。実に爽快な気分にさせてくれます。「ちょっとだけ遅れてきた北欧(スウェーデン)のドボルザーク」てな感じで、実際、ドボルザークの「新世界から」の初演1893年からこの曲が作られるまで17年しかたってない。アッテルベリの曲って華があるから演奏会のレパートリーにいいと思うんだけど、不思議と取り上げられないんだよね。まあ、日本の「音楽史観」って、マーラーの後はシェーンベルクに行ってその後、調性がはっきりしてメロディが親しみやすい音楽を無視しているからなんだろうけど。

アッテルベリ 交響曲第4番(小交響曲)は、1~3番に比べちょっと演奏時間的に小規模(ほかは40分くらいはあるけど、これは20分強)で、1~3番に比べて私にとっては聞く機会は少ないですが、悪くないですし、特に第2楽章の素朴なメロディーの部分なんて素晴らしいと思います。