ハトコのたわ言

趣味に生きる隠居のたわ言集です

久々に「ライトスタッフ」を観て

久々に映画ライトスタッフ (The Right Stuff)を観る。

ライトスタッフ 

あと1500円買い物をすれば2500円分が無料になるHMVのポイントカードの有効期限が9/20だったから、今の内に買っておこう、というのが最大の目的で地元西池袋のHMVに行く。

で、クラッシックのコーナーでブリテンのマイナーな曲のCDを(やっぱりナクソス盤)で4枚、マルケヴィッチ指揮チャイコフスキー「マンフレッド交響曲」を1枚購入【ちゃんとこのブログのテーマである「無名名曲」も聴いているんだけど、CDはたまる一方。CDを1枚きちんと聴く(つまり何回も聴くいて文章にする)のって、思っていたより面倒くさい】、ついてにウディ・アレンの映画がないかとDVDコーナーに行って、「アニー・ホール」すら無いことにガッカリして(実はアニー・ホールはDVD持ってるんだけど)、で、昔の映画が1980円かつ2枚買うと20%引きという値段につられて、2枚組(ディレクターズエディションなどの余分な物が付いている)エクソシスト(非常に有名な映画だけど、実は観たことなかった)と今回のテーマライトスタッフを買う。私が確か大学生の時に思い出せないガールフレンドと観に行った映画。思い出せないんじゃなくて一人で観に行ったのかな?

もちろん原作の方は前もって日本語訳で読んでいた。B52段組で360Pとボリュームのある原作で(もちろんハードカバー。ライトスタッフ 今は文庫で出ている/ザ・ライト・スタッフ―七人の宇宙飛行士) 、当時、ノンフィクションライターを目指していた(大学生レベルと改めて断っておきましょう!)学生だった私の愛読書の1冊となっていた。ともかく原作の中の音速を超えた最初のパイロットであるところのチャック・イエーガーは格好良く、マーキュリー計画の7人の宇宙飛行士が選ばれる所も面白く、これだけ良くできている物語をよく映画化しようと思ったな~、と思っていました。

で、久方ぶりにその映画をDVDで観たんだけど、これって原作読んでないと、訳がわからん映画なのではないか、と強く思った。だいたい背景が解らない。エドワーズ空軍基地がどういうところで、なんでイエーガーが馬に乗って負傷するのか、さっぱり解らん。当時のマーキュリー計画がどういう意味を持っていたのか、なんとか説明しようと思って映画をつくっているのは解るけど、その時代背景がどういうものだったのか、一般日本人の教養を超えている(私は大学時代に「現代史」の講義を丁度受けていたからある程度わかったけど)。

映画自体に関しては、原作からエピソードの切り出し方針がブレているようで(The Right Stuffの抜本的な意味の説明がないから実験動物と同じことを人間がやることのバカバカしさと崇高さが解らない)し、さらに登場人物の髪型とかがみんな同じで(というか長髪ではない、でもスキンヘッドでもない)誰が誰だかわからなくなるし、あまりデキは良くない、と言っておきましょう。

「原作が長編小説の場合、映画化されるとつまらない」「原作が短編だと、映画は原作イメージと結構変わってしまうけど、面白くなる」という自分なりの法則があるけど、これはまさにその法則通り。

ともかく原作を読め!映画版をDVDで買うより原作の文庫本の方が安いぞ!

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話は替わるけど、週末に公開された映画出口のない海は映画を観てから原作読んだ方が良いですか?それとも原作読んでから映画を観た方が良いですか?かなり「泣ける」本だし映画だと知人が力説していましたが、セカンドオピニオンとして、どなたかお教えくださると助かります。